2011年06月07日

6月の注目生きもの【コミノクロツグ】

ちょっと時期が遅いですが、まだ山ではこの花の香りが漂っているので、コミノクロツグをご紹介します。

4月くらいから夏にかけての西表島は、甘い花の香りに包まれています。
運転している車の中にも匂いは届きます。
匂いの正体は、島の言葉では「マーニー」または「マーニ」と呼ばれる植物。
コミノクロツグです。
周りを見回しても、なかなか見つけにくい時もありますが、結構遠い茂みの奥にひっそりと隠れていたりします。

コミノクロツグ花s.JPG





コミノクロツグ実s.JPG




花と実はこんな形をしています。



お土産物屋さんでも売られている「指ハブ」は、昔から子どもたちがこの葉を使って作っていたものです。
他にも、葉の芯を使って川エビを釣ったり、幹の繊維を利用したり、島の人々は、コミノクロツグをいろいろ工夫して利用してきました。
島の生活になじみの深い植物です。

コミノクロツグ全体s.JPG



(この情報は、皆さんから寄せられた生きもの目撃情報をもとに作成しています。西表島で面白い生きものを見かけたらぜひ情報をお寄せ下さい。)


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2011年02月17日

2月の注目生きもの【カンヒザクラ・セイシカ】

2月、西表島は花の季節を迎えます。

kanhizakura.JPG


1月下旬に、沖縄本島から開花を始めるカンヒザクラ:寒緋桜(ヒカンザクラ:緋寒桜とも言います)。
本州の桜と違い、沖縄県では桜前線は南下し、西表島では2月ごろ満開を迎えます。
濃いピンク色をした桜で、下を向いて咲きます。
台湾から中国南部原産の植物で、沖縄県では野生化しています。


seisikaDSCN1845.JPG


セイシカ(聖紫花)は、国内では、西表島・石垣島に自生するツツジ科の植物です。
この淡い色の花を見て春を感じる島人は多いのではないでしょうか。
山奥に咲き、近くに行くのは結構大変ですが、遠くからでも、山を眺めてみるとほんのりピンク色のかたまりを見ることができます。

*この情報は、みなさんから寄せられた1995年からの生きもの目撃情報をもとに作成しています。
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2011年01月20日

白い花びらの正体

国的に寒波が襲い、ニュースでは真っ白な雪景色が映し出されていますね。
西表島でも、ストーブが欲しい・・・と思うくらいの寒さはやってきました。
そんな西表島の冬の花をご紹介したいと思います。

西表の山道を歩いていると、足下や葉っぱを大きく広げた植物の上に、白い花びらがぽつぽつと落ちていることがあります。
その植物の名前は、タイワンオガタマ。

この花びらが不思議で、花びらの落ちている場所で上を見上げても、見えるのは枝ばかり。
なかなか咲いている花を見つけられません。それもそのはず、樹高が15mにも達する高木なのだそうです。
散った花びらを見る頃には枝には花がほとんど残っていない、ということもありますが。

いつか花を見てみたいと思いながら時は過ぎ、つい最近、ようやくそのタイワンオガタマの花を見ることができました。
それも、山の中を歩いていてではなく、センターの2階にある和室からです。

こちらが、その時の写真。
センター裏の林.jpg
和室の窓を開けて、空気を入れ換えているときに、センター裏のリュウキュウマツの林の向こうの谷間に、紅葉したハゼノキが見えました。
ここ最近の寒さで紅葉したのだな、と思っていると、そのハゼノキの手前に、白い花が咲いている木が見えました。
肉眼では分かりませんでしたが、望遠鏡と図鑑(※)を片手に確認したところ、タイワンオガタマだと判明!

タイワンオガタマ_1.jpg

タイワンオガタマ_2.jpg

タイワンオガタマ_3.jpg
ようやく見ることができたタイワンオガタマの花は、透明感のある白がとてもきれいな花で、私のお気に入りの花のひとつになりました。

この体験で、自然観察は山の中を歩くだけでなく、ほんの身近なところでもできるのだなと、改めて感じました。
まさか、部屋の中からこんな花が見えるとは思いもしませんでしたし、季節を変えるとまた違う風景が見えてくるはずです。
年度末は何かと忙しくなる時期ですが、こんなお手軽自然観察ならずっと続けていきたいなと思います。

※林野庁九州森林管理局 西表森林環境保全ふれあいセンター「西表島の植物誌」

(山城)
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